平成24年7・8月号

熱中症対策
 
夏場になるとよく注意される熱中症。それがどのような時に起き、どんな症状で、どのように対処すればいいのかは御存知ですか?誰にでも起こるかもしれない熱中症について説明したいと思います。

◆熱中症とは 
屋外屋内に関わらず、温度が高い状態にさらされ続けることで起こります。エアコンの増加で熱がこもりやすい家が増えており、屋内での発症が増えています。主な症状は、めまい、失神、頭痛、吐き気、気分不良、体温が高くなる、異常な発汗、または汗が出なくなる、等が挙げられます。症状によって、軽い順にT度、U度、V度、と3段階に分けられます。

◆水中毒
汗をかいて水分が減った時、ただ水を飲めばいいと思われがちですが、汗には塩分や他のミネラルも含まれているため、そこで水だけ大量に飲むと、体液が薄まり水中毒と言われる症状が起こってしまいます。ひどい場合は、昏睡、意識消失等の症状が起こる場合もあります。水分補給は、スポーツドリンク等で行うのが好ましいです。ひどい脱水時はスポーツドリンクでは塩分が足りないので経口補水液を摂取するのが望ましいです。経口補水液とは、水1リットルに対し、砂糖40g、塩3gを溶かしたものです。また、一度に大量に冷たいものを飲むと、胃痙攣が起こるかもしれないので、ゆっくり時間をかけて飲んで下さい。

◆分類
T度 主な症状は熱失神と熱痙攣です。
    熱失神 発汗と脱水で血液の量が減少して起こります。突然意識を失いますが体温は正常で、発汗が多く脈が遅くなっています。
          病院で輸液して体を冷やす必要があります。
    熱痙攣 大量の発汗後に水分だけを補給して起こる水中毒のような症状。突然痛みを伴う痙攣が起こります。
          体温は正常で発汗が多いです。経口補水液を飲ませて対処します。

U度 熱疲労 大量の発汗に水分、塩分の補給が追い付かず起こる脱水症状です。
          体温は39℃程と高いですが、皮膚が冷えており、発汗が多いです。病院で輸液して体を冷やす必要があります。

V度 熱射病 脳の体温調節をする部分に異常が起こり体温調節できなくなって起こります。高度の意識障害が起こり、体温が40度以上と高いですが発汗は止まっています。緊急入院が必要です。

◆予防法
あらかじめ水分を多めに取っておき、汗をかいたらスポーツドリンクなどでこまめに水分を補給して下さい。睡眠をしっかり取り、作業時は十分に休憩をとって体温を下げてください。直射日光を避ける、風通しのいい場所や涼しいところに行くなどして体温が上がるのを避けてください。急な温度変化は心臓に負担がかかるので、涼しいところに行く場合、心臓が弱い方は気をつけて下さい。

◆かかった場合の対処
経口補水液や病院での輸液で水分塩分を補給するのが基本になります。木陰やクーラーのきいた所に移動させ、衣服をゆるめ体を冷やしてください。一気に冷やすとショックが大きいので、霧吹きで水を吹きかけて気化熱で冷やしたり(霧吹きの水は冷たくなくてもいいです)、わきの下や股など動脈の集まるところを冷たい缶ジュース等で冷やしてください。できるだけ早く病院に連れて行きましょう。救急車を呼んでもらってもかまいません。脱水状態では汗をかけないので汗をかいていなくても熱中症になっている可能性もあります。自分では熱中症になっていることに気付き辛いので、本人が大丈夫と言っていても、「おかしい」と思ったらすぐに対処して下さい。